【コロナ考】新型コロナ禍を風の谷のナウシカに例えたら
「ん?何それ?」とか「タイトルは知ってるけど見たことない」という人はDVDでも借りて一度見てほしい。
私は「風の谷のナウシカ」は地球という生物を汚した「人間という悪性ウィルス」を腐海や王蟲をはじめとするデカイ虫達が白血球=自然治癒力となり駆逐していき、地球を元の健康な状態へと戻していく過程の物語だと捉えている。
映画版の最後、風の谷に向かって暴走する王蟲を慈悲の心で沈めたナウシカ。その後、あの世界では王蟲や腐海と共存するための新しい生活様式をとっていく必要があるだろう。
それをコロナ禍の現代に例えると、環境汚染や自然破壊などによって地球を汚した人間をコロナウィルスが駆逐にかかっているのではないか。
日本においても緊急事態宣言によるこれまでなかった大規模な活動自粛によって怒れる王蟲=コロナウィルスは感染者数の減少という形でいったん鎮まったのではないか。ナウシカの「ランランランララ…」が聴こえてきたのではないか、と。
注目すべきはほんの一ヶ月間の人間の活動自粛によって世界の汚染された環境が改善傾向を見せたということだ。
観光客によって汚染されていたベネチアの運河は元の澄んだ水にかわり、工場の排気によって黄色いもやがかかっていた中国の空は晴れ、もはや聖なる扱いを受けてないほどに汚れていたガンジス河の汚染も随分改善されたという。
しかし最近になって日本では懸念されていた第二波が起こってきている。活動自粛で感染拡大が少しおさまった途端にまた人間はこれまで通りに活動を再開し、怒れる王蟲の暴走を招いてしまっているのではないか。
コロナウィルスは人の移動とともに移動をし、人と人との接触によって繁殖していく。人間はこれまで必要以上に移動をし、必要以上に集まりすぎたのだと思う。インターネットが普及した現在、移動も集合もほとんどしなくていい生活が送れる。その事に気付いたのが先般の活動自粛だったはず。
第二波での感染者数は日毎に過去の記録を更新している。暴走した王蟲はもう目前まで迫っている。正直GO TOキャンペーンだとか言っている場合ではない。もうナウシカの「ランランランララ…」は効かないのだ。
では、コロナの暴走を抑える新しい生活様式とはどんなものだろう?
それは明らかで、無意味な移動・集合を避ける事である。人間以外の動物はレジャーのための移動(旅行)はしないし、楽しむための集合もしない。渡り鳥は餌を探すために移動をし、アジは外敵から身を守るために群れをなす。
そして人間は、今やインターネットという移動や集合をバーチャルで行う技術を身につけた。ならばITでそれらを補い、地球上から人間の行動範囲を狭める時なのではないだろうか?つまりは人間も少しばかり他の動物に近づけばいいのだと思う。実はそれが新しい生活様式な気がしてならない。「with コロナ」ではなく「with 自然」なのだと。